平安時代の地震と異常気象-2 米子(西伯耆)・山陰の古代史
平安時代後期-終期(1000年頃から1185年頃)の地震を示す。
 
 地震と地震学  地震の原因とその種類   津波  歴史地震  地震考古学  地震電磁気学

 先史時代・古代の地震と異常気象  平安時代の地震と異常気象1   歴史的な津波  山陰地方の地震と津波 
平安後期(1001-1100頃)
1005(寛弘2)  
 7月17日     地震あり。(小右記)

1006(寛弘3)  
 2月 2日     地震あり。(日本紀略後11)

1007(寛弘4)  
12月21日     地震あり。(法成寺摂政記)  
12月22日     地震勘文を奏す。(法成寺摂政記)

1010(寛弘7)  
 8月16日     地震あり。(日本紀略後11)  
 9月21日     地震あり。(日本紀略後11)

1011(寛弘8)  
 4月 8日     地震あり。(権記)

1012(長和1)  
 8月27日     地震あり。(日本紀略後12)

1013(長和2)  
 4月 8日     地震あり。(法成寺摂政記)(小右記)(日本紀略後12)  
 7月24日     地震あり。(法成寺摂政記)(小右記)(日本紀略後12)  
 8月 9日     地震あり。12日にも地震あり。(法成寺摂政記)(小右記)(日本紀略後12)  
 9月25日     地震あり。(法成寺摂政記)(小右記)(日本紀略後12)

1014(長和3)   
 1月27日     戌刻彗星見ゆ。巻舌南に長さ2尺。(小右記)   
 2月 9日     頭弁資平、天文勘文を写し、焼亡や大地震があるのは旧を除き新を布くための注であると
            喚起するため上奏す。         (小右記)   
 4月11日     地震あり。(日本紀略後12)

1015(長和4)
 4月20日     地震あり。(日本紀略後12)  
 5月28日     地震あり。(小右記)
11月 6日     大地震。(日本紀略後12)

1016(長和5)   
 3月29日     地震あり。(日本紀略後12)

1017(寛仁1)  
 8月18日     地震あり。(日本紀略後13)  
 8月         丹波で蝗害。諸社に奉幣する。(小右記)(百錬抄 4)(左経記)

1018(寛仁2)  
 6月18日     戌亥角に彗星出現。七星の上第四星の下二當二座に長さ1丈ばかり。
            先例に云う勘文を参じた後に滅すと。よって勘文を奉り、数日後に滅す。(左経記)  
 8月         丹波で蝗害。(小右記)  
 9月25日     地震あり。(日本紀略後13)  
10月13日     地震あり。(日本紀略後13)

1021(治安1)  
 7月 1日     日蝕符合し、加茂守道に給録す。(日本紀略13)

1022(治安2)  
10月23日     地震あり。(小右記)

1023(治安3)
 
 7月 4日     翌日にかけて地震あり。(日本紀略後13)(小右記)

1024(万寿1)  
 3月17日     地震あり。(日本紀略後13)(扶桑略記28)  
 3月18日     地震あり。(扶桑略記28)  
 5月17日     地震あり。(小右記)

1025(万寿2)  
12月 5日     地震あり。(日本紀略後13)

1026(万寿3)・・・万寿の大津波
石見地方沿岸(特に益田市)に大被害。地震の規模Mは7.6、津波の規模は10-20m程度と推定。
              (「中国地方の地震活動」東大地震研究所の調査資料より)

 5月23日     亥下刻、石見沖の鴨島が海嘯で海没する。(日本被害地震総覧)
            
                    


1027(万寿4)  
 3月 2日     大地震。(日本紀略後13)

1028(長元1)  
 3月 1日     日蝕あり。暦家これを注せず、中務省これを申さず、廃務無し。(日本紀略14)(左経記)

1032(長元5)  
 3月 5日     年初にあった地震のための大赦を行い、調庸を免じ、老人僧尼に穀を給す。(日本紀略後14)  
12月16日     富士山噴火する。嶺より山脚まで延焼。(日本紀略後14)

1034(長元7)  
 8月13日     彗星東方に見ゆ。16日、密奏を奉りて或人云うには、この星は大風の起こる前兆であると。
            古伝に云う大風もしくは地震の前に現れると。旧を改める徴であると。
            また多く改元のことを云う。(左経記)

1035(長元8)  
12月14日     地震あり。(日本紀略後14)

1036(長元9)  
 9月27日     その年発生した京での地震のために、この日まで天災地変祭を八省院で行い、
            この日から三日間地動際を行う。(範国記)

1037(長暦1)  
 9月 3日     衆星乱れ墜ちる。四方に飛散し、驚かない者はいないという。(百錬抄 4)  
12月         諸国で地震。高野山で被害。(高野春秋)

1040(長久1)  
 6月27日     大地震。  
 9月 8日     大地震。
10月29日     京で大地震がある。

1041(長久2)  
 3月 1日     翌日にかけて地震あり。(和漢合運)  
 7月20日     地震あり。(扶桑略記28)  
 7月20日     地震あり、洛東岡崎法勝寺八角九重塔倒壊する。(本朝地震記)

1042(長久3)  
12月22日     武蔵で大地震。仏閣堂宇倒壊。(豊島郡浅草地名考)(浅草寺縁起)

1050(永承5)
10月 7日     地震あり。(扶桑略記29)

1055(天喜3)  
 6月 7日     地震あり。(皇年代略記)

1056(天喜4)  
 8月 4日     彗星東方に見ゆ。(百錬抄 4)  
 8月17日     主計頭兼備中介中原朝臣、天文勘文を奏す。(諸道勘文)  
 8月26日     陰陽頭安部章親、天文勘文を奏す。(諸道勘文)

1057(天喜5)  
 8月 4日     寅刻、彗星東方に見ゆ。長さ丈余。(扶桑略記29)

1060(康平3)  
 6月18日     地震あり。(扶桑略記29)

1061(康平4)  
 5月 6日     群鳥警鳴が翌日まで続く。(扶桑略記29)  
 5月 8日     地震があり、恩赦が行われる。(扶桑略記29)

1063(康平6)  
 2月28日     地震あり。同月晦日にも地震あり。(扶桑略記29)  
 3月11日     地震あり。(扶桑略記29)

1065(治暦1)  
 3月24日     大地震。(扶桑略記29)  
 5月 7日     大地震。(扶桑略記29)

1066(治暦2)  
 3月 6日     暁、彗星東方に現る。(扶桑略記29)  
 4月 1日     酉刻、彗星西方に見ゆ。司天奏す、災いの徴である慎むべしと。(扶桑略記29)  
 4月 8日     地震あり。(扶桑略記29)

1068(治暦4)  
 1月 1日     日蝕あり。翌2日地震、3日大風。(大神宮諸雑事記 2)

1070(延久2)  
10月20日     23日にかけて山城・大和で地震が連続する。堂舎の多くが倒壊。(扶桑略記29)(百錬抄 5)
11月21日     地震あり。(扶桑略記29)

1074(承保1)  
 1月22日     地震あり。(扶桑略記30)  
 2月12日     地震あり。(扶桑略記30)

1076(承保3)  
 1月 9日     地震あり。(扶桑略記30)  
 2月20日     富士山噴火。(扶桑略記30)

1077(承暦1)  
11月27日     地震あり。(小右記)

1080(承暦4)  
 6月18日     大雨。19日に洪水。(扶桑略記30)  
 7月 5日     地震あり。(帥記)

1083(永保3)  
 2月28日     富士山噴火。(扶桑略記30)

1085(応徳2)         
            三宅島噴火。(震災予防調査会報告86)

1088(寛治2)  
 7月24日     この日以降40日間地震が続く。餓死者多数。(立川寺年代記)

1089(寛治3)  
 1月24日     地震あり。(中右記)

1090(寛治4)  
 6月21日     地震あり。(中右記)

1091(寛治5)   
 1月 6日     地震あり。(中右記)  
 3月 5日     地震あり。(中右記)  
 8月 7日     大地震。寺社多数倒壊する。(中右記)

1092(寛治6)  
 3月13日     地震あり。(中右記)  
 6月 8日     地震あり。(中右記)  
 8月 3日     大風。諸国に洪水・高潮の被害。伊勢神宮宝殿、四面廊など倒壊。(扶桑略記30)  
11月10日     京で大地震。越後に大津波が押し寄せ、角田浜飛山砂山古潟が海没する。(越後土産)

1093(寛治7)  
 2月14日     未刻に大地震あり。(扶桑略記30)(百錬抄 5)(中右記)(後二条師通記)  
 3月26日     地震あり。(扶桑略記30)(百錬抄 5)(中右記)(後二条師通記)  
 5月 2日     地震あり。14日、春日山震動する。(扶桑略記30)(百錬抄 5)(中右記)(後二条師通記)  
 8月18日     大雨、洪水。(扶桑略記30)  
10月 4日     地震あり。(扶桑略記30)(百錬抄 5)(中右記)(後二条師通記)  
11月 4日     地震あり。(扶桑略記30)(百錬抄 5)(中右記)(後二条師通記)  
11月20日     地震あり。(扶桑略記30)(百錬抄 5)(中右記)(後二条師通記)

1094(嘉保1)  
 6月 5日     地震あり。(中右記)  
 8月 5日     地震あり。(中右記)  
10月27日     地震あり。(中右記)

1095(嘉保2)   
8月10日      地震あり。(中右記)

1096(永長1)・・・・永長地震 (1096年12月11日(12月17日) 
死者1万人以上と推定。M 8〜8.5。東大寺の鐘が落下。伊勢・駿河で津波による大きな被害が発生。

 2月13日     地震あり。(後二条師通記)(中右記)  
10月20日     地震あり。(後二条師通記)(中右記)  
11月24日     辰刻大地震あり。一時続く。大殿関白以下大内に参ず。         
11月28日     両殿下に於いて諸卿を集め、改元の是非を問う会議が行われる。
             大極殿に被害。東大寺の鐘が落下。薬師寺回廊、河内小松寺毘沙門堂が倒壊。
            勢多橋が落下。東寺塔九輪が落下。
            駿河、伊勢阿刀津などで津波。小地震相次ぐ。(後二条師通記)(中右記)(康富記12)  
12月 7日     地震あり。(後二条師通記)(中右記)  
12月15日     先月の大地震の祈祷を行う。東大寺の僧千人大極殿にて読経。
            仁王会を延暦寺で行い、大般若経、六観音法を行う。(後二条師通記)(中右記)(康富記12)  
12月25日     地震あり。(後二条師通記)(中右記)(康富記12)  
12月27日     左大臣以下参り、地震により改元を申し上げる。強盗等を除く八虐の罪を赦免。
               (後二条師通記)(中右記)(康富記12)  
12月29日     地震あり。(後二条師通記)(中右記)

1097(承徳1)  
 1月 1日     地震。12日にも地震あり。(中右記)  
閏1月 1日     地震あり。(中右記)   
 4月 9日     地震。14日にも地震あり。(中右記)  
 7月 6日     地震あり。(中右記)   
 8月 6日     地震あり。(中右記)   
 9月 1日     彗星西に見ゆ。(百錬抄 5)   
            この年、地震多く、改元。(古事類苑)

1098(承徳2)  
 1月13日     地震あり。(中右記)  
 4月 4日     地震あり。(中右記)

1099(康和1)・・・・康和地震(南海地震) (1099年2月16日)(2月22日)
震源域南海トラフ、M 8〜8.5、死者数万と推定。土佐で津波により大きな被害。
興福寺の大門、回廊が転倒、塔が破損、西金堂が少破した、天王寺も被害。
東大阪市瓜生遺跡で11世紀末から12世紀にかけての小規模な液状化跡が発見され、この時期に南海地震が発生した証拠とされる。

 1月24日     地震あり。興福寺西金堂・塔が破損。大門と回廊が倒壊する。
            摂津天王寺回廊倒壊。土佐田千余町が海没。(後二条師通記)        
            地震により、木曽川下流鹿取・野代が空変海塵と化す。数十年後陸地となる。(近衛家文書)  
 3月22日     地震あり。(後二条師通記)  
 8月27日     地震あり。河内小松寺の講堂倒壊。(日本被害地震総覧)  
 9月21日     地震あり。(本朝世紀22)  
閏9月12日     地震。18日にも地震あり。(本朝世紀22)  
10月26日     地震あり。(本朝世紀22)  
12月16日     地震あり。(本朝世紀22)  
12月19日     大地震。 (本朝世紀22)     
            この年、地震により改元。(古事類苑)

1100(康和2)  
10月20日     地震あり。(中右記目録)


平安終期(1101-1185)
1101(康和3)
 2月 2日     地震あり、7日にも地震あり。(中右記目録)

1103(康和5)   
 4月22日     京で強震。(百錬抄 5)(殿暦)(少外記重憲記)   
 4月24日     地震あり。(中右記)   
 5月 1日     地震あり。(中右記)   
 7月16日     地震あり。(殿暦)(中右記)(本朝世紀23)(少外記重憲記)  
10月26日     地震あり。(殿暦)(中右記)(本朝世紀23)(少外記重憲記)  
11月26日     地震あり。(殿暦)(中右記)(本朝世紀23)(少外記重憲記)  
12月20日     地震あり。(殿暦)(中右記)(本朝世紀23)(少外記重憲記)

1104(長治1)   
 4月13日     翌日にかけて地震。(中右記)   
 6月 2日     北方で紅雪が降る(翌年か?)。(本朝年代記)

1105(長治2)   
 2月19日     地震あり。(中右記)(殿暦)  
 3月 2日     地震あり。(中右記)(殿暦)   
 4月 1日     地震あり。(中右記)(殿暦)  
 6月 2日     北方で紅雪が降る。(和漢合運指掌図)

1106(嘉承1)  
 1月 4日     酉刻彗星子坤方に現れる。震方を指し、天倉星と天苑星の間を觸す。
            長さ10丈、色白く15日まで見える。(諸道勘文45)(百錬抄 5)  
 1月12日     地震あり。(中右記)  
 1月17日     彗星変により大外記主計権助中原師建勘文を奏す。(諸道勘文45)

1107(嘉承2)  
 2月11日     地震あり。(中右記)  
 4月 7日     地震あり。10日にも地震あり。(中右記)

1108(天仁1)  
 7月21日     9月にかけて浅間山噴火。火砕流と溶岩流が田圃を埋める。(中右記)(立川寺年代記)

1109(天仁2)  
 7月23日     京で地震。(殿暦)

1110(天永1)   
 5月13日     彗星東方に現れる。長さ5尺。(百錬抄 5)

1111(天永2)  
 3月27日     翌日にかけて地震。(中右記)

1112(天永3)  
 5月11日     地震あり。(中右記)  
 7月22日     地震あり。(中右記)  
 9月 2日     地震あり。(中右記)
10月         伊豆大島噴火。鳴動雷の如く、京まで聞こえる。(中右記)(震災予防調査会報告86)     
            この年、霧島山噴火。神社焼失。(日本火山総覧)

1113(永久1)  
 6月13日     地震あり。(中右記)

1114(永久2)  
 6月 7日     京で地震。(中右記)  
 6月19日     地震あり。(中右記) 1117(永久 5)年  
10月14日     京で地震。(中右記)

1118(元永1)   
 3月 9日     地震あり。(中右記)

1123(保安4)   
 8月22日     大風洪水。(神宮雑例集 2)

1124(天治1)  
閏2月1日      大地震。余震は8日に至る。(百錬抄 6)   
7月          以後彗星が見られる。(帝王編年記20)

1126(大治1)   
 7月 1日     彗星北方に見ゆ。(百錬抄 6)

1127(大治2)  
 1月29日     地震あり。(中右記)

1129(大治4)  
 9月 1日     日蝕符合し、陰陽頭に給録。(長秋記)  
11月30日     地震あり。(中右記)

1132(長承1)  
 8月 4日     天文博士兼時彗星見るという。気頗る天に亘る。7、8夜見える。  
 8月25日     寅刻、彗星北方に見ゆ。長さ3尺、白色、尾は西を指し觜度にあり。近く敷星に入る。
            27日寅刻、彗星婁第三星と近し。3丈。光芒盛ん。戌亥を指す。
            28日に南行、光芒衰微。1丈。光芒気奎宿に相見える。
            29日夜同座にあり南行。下司空星と並ぶ。芒角減少し2、3尺。以後見えず。(中右記)
 9月 8日     地震あり。27日にも地震あり。(中右記)  
12月 6日     大雪、地震あり。(中右記)

1133(長承2)  
 8月28日     地震あり。この年、地震多発。 (中右記)

1134(長承3)
閏12月1日     日蝕。山僧12人。御前で薬師経読経。定海法印祈祷。(中右記)

1135(保延1)  
 3月18日     大地震。 (中右記)

1136(保延2)  
 1月28日     地震あり。(中右記)

1137(保延3)  
 7月15日     翌日にかけて大地震。余震は12月まで続く。 (中右記)  
 9月29日     地震あり。(実能記)この年、草が降る。(本草綱目啓蒙23※)

1138(保延4)  
 3月19日     穀物が降る。形は胡麻の如し。(百錬抄 6)  
 7月20日     戌亥方に彗星見ゆ。(百錬抄 6) 1140(保延 6)年  
 3月13日     朝より夕まで太陽現れず。
            雲や霧ではなく、烟に似て、雨のようなもの降る。形は露に似て、また胡麻の如し。(百錬抄 6)

1141(永治1)  
 9月25日     名称不明の物体が京中を飛び交う。形は胡麻の如し。(百錬抄 6)

1142(康治1)  
 3月11日     地震あり。(本朝世紀)  
 6月 1日     大雨。2日に洪水。  
 9月 1日     夜大雨。翌朝洪水。大風雨となり、朱雀大路など大河の如くなる。築垣など倒壊。(台記)  
10月10日     強震あり。(台記 2)

1143(康治2)  
10月10日     地震あり。(台記 3)(本朝世紀27)  
11月24日     地震あり。(台記 3)(本朝世紀27)     
この年、地震多発。(中右記)(台記 2)(一代要記76)

1144(天養1)  
 5月13日     地震あり。(本朝世紀28)(台記 4)  
 7月 6日     地震あり。11日にもあり。(本朝世紀28)(台記 4)  
12月 7日     地震あり。(本朝世紀28)(台記 4)

1145(久安1)  
 4月 5日     彗星東方に出現。数日見ゆ。15日22社に奉幣するが論議する。
             陰陽師憲栄、先例に覚えずと述べ、奉幣は延引
            25日、彗星の変により徳政意見を求めるため、公卿8人を召す。
            内大臣藤原頼長辞して参内せず。  (百錬抄 7)   
 7月22日     彗星の変により改元。(百錬抄 7)(和漢合運指掌図)
閏10月3日     地震あり。(台記 5)

1146(久安2)  
12月 1日     彗星坤方に見ゆ。長さ2、3丈。6日に10丈に達する。(百錬抄 7)(台記)

1147(久安3)  
 1月12日     寅刻、彗星東方に見ゆ。長さ1丈。女虚間にあり。22日軽犯者未決57人を赦免。
            26日東大寺千僧読経、長星祈祷す。(本朝世紀)  
 2月10日     彗星の変による赦の詔書を平清盛に下す。(本朝世紀)

1150(久安6)  
11月14日     地震あり。(台記 9)

1151(仁平1)  
 4月 3日     地震あり。(本朝世紀39)  
閏4月22日     地震あり。(本朝世紀39) 1152(仁平 2)年  
 2月 3日     地震あり。(山槐記)(本朝世紀41)

1153(仁平3)  
 4月15日     地震あり。(兵範記)(台記10)(本朝世紀46)  
 9月21日     地震あり。(兵範記)(台記10)(本朝世紀46)
閏12月27日    地震あり。(兵範記)(台記10)(本朝世紀46)

1154(久寿1)  
10月         三宅島噴火。(震災予防調査会報告86)

1155(久寿2)  
 2月13日     地震あり。(山槐記)  
 8月 5日     巳時と夜に大規模な地震。(台記12)

1156(保元1)  
 7月11日     暁、彗星寅方に出現。長さ6尺、白色。東北へ動く。15日五諸侯三公星を犯す。
            長さ3寸ばかり。(一代要記)  
 7月11日     彗星出現し、将軍塚鳴動す。(保元物語 1)

1157(保元2)  
 3月13日     大地震。(兵範記)

1163(長寛1)  
11月27日     地震あり。(大日本史)

1164(長寛2)  
 2月27日     地震あり。(百錬抄 7)(一代要記78)

1165(永万1)  
 6月 4日     地震あり。(山槐記)(顕広王記)

1166(仁安1)  
 2月 4日     地震あり。10日も地震あり。(泰親朝臣記)  
 6月20日     地震あり。(泰親朝臣記)  
 8月 6日     地震あり。(泰親朝臣記)  
11月18日     地震雷鳴、月軒轅夫人星を掩食す。(泰親朝臣記)

1167(仁安2)  
 9月26日     地震あり。(愚昧記)    
            この年、霧島山噴火。西生寺殿堂焼崩。(震災予防調査会報告86)(日本火山総覧)

1170(嘉応2)  
 1月14日     地震あり。(愚昧記)  
閏4月20日     地震あり。(玉葉 5)

1171(承安1)  
10月         羊病なるもの流行す。(百錬抄 8)

1172(承安2)  
 4月29日     地震あり。(玉葉 9)  
 5月20日     洪水で六波羅付近の人家流失。(玉海)

1175(安元1)   
 1月 9日     地震あり。(玉葉16、18)  
 2月22日     地震あり。(玉葉16、18)  
12月24日     地震あり。(玉葉16、18)

1176(安元2)  
 4月 8日     大地震。 (玉葉21)

1177(治承1)  
 1月27日     大地震。東大寺の鐘と大仏螺髪が落ちる。(玉葉25)(百錬抄 8)  
 4月12日     加賀白山噴火する。(本朝年代記 3)  
12月24日     彗星出現。(百錬抄 8)(山槐記)(玉海)

1178(治承2)   
 1月 7日     寅刻、彗星巽方に出現。(百錬抄 8)(山槐記)(玉海)   
 6月12日     大膳権大夫泰親追奏するには、坤方に星墜ちる。其體水精の如し。
            その尾2丈ばかり、中絶後7、8尺。光るという。(山槐記)

1179(治承3)  
 5月28日     夜地震。(玉葉30、31)(源平盛衰記)(山槐記)  
 7月 7日     地震。21日にも地震。(玉葉30、31)(源平盛衰記)(山槐記)  
11月 7日     京で大地震。(玉葉30、31)(源平盛衰記)(山槐記)

1180(治承4)  
 8月23日     源頼朝、石橋山での合戦を企図するも、大風雨で三浦水軍が動けず、暴風雨の中敗走。
            24、25日に丸子川が洪水となり、和田義盛軍渡河できず。(源平盛衰記21)  
 9月28日     厳島で大地震。(山槐記)(玉葉35)  
11月26日     紀伊熊野地方で地震。三日間続く。(山槐記)(玉葉35)  
12月19日     地震。21日にも地震あり。(山槐記)(玉葉35)

1181(養和1)  
 1月 8日     地震あり。(玉葉36)  
 3月 7日     地震あり。(本朝地震考)

1182(寿永1)  
 2月23日     地震あり。(吉記)  
 3月19日     地震あり。(吉記)

1183(寿永2)  
10月14日     大地震。 (玉葉39)(百錬抄 9)  
12月17日     霧島山噴火。(震災予防調査会報告86)  
12月22日     地震あり。(玉葉39)(百錬抄 9)

1184(元暦1)  
 1月23日     地震あり。(百錬抄10)  
 4月         大地震。(皇年代略記)  
10月15日     鎌倉で地震。(吾妻鏡 3)

1185(文治1)・・・・文治京都地震  (1185年8月6日)(8月13日)(元暦2年7月9日)
M 7.4、死者多数。法勝寺や宇治川の橋など損壊。余震が2か月ほど続く。鴨長明が『方丈記』で詳述。
東海・東南海・南海地震との説有。

 6月20日     子刻激震あり。数度震動。余震続く。(玉葉42)(吾妻鏡 4)(一代要記82)  
 7月 9日     午刻激震あり。
            宮中の築垣、大内日花門、閑院西辺廊、法勝寺阿弥陀堂が倒壊し、九重塔が破損、
            市中の民家の多くが倒壊する。
            園庭に幄を設けて御所とする。大般若経転読あり。40余日余震が続き、皆病となる。
            皇居以下神社仏閣民家倒壊、音苑雷の如し。塵埃黒煙の如く日影見えず。
            山崩れ川埋まり、大地は稲妻の如く裂けて水湧き、盤石谷に転び人民六蓄死亡多数。
            宴を停止する。愛染王に祈祷し護摩を焚く。
            山稜使を立て、或いは諸社に奉弊使を遣わし、神仏の加護を祈る。(百錬抄10)(帝王編年記23)  
 8月14日     地震により文治に改元。(康富記12)(吾妻鏡 4)(本朝年代記 2)



参考資料
日本地震学会HP 「日本付近のおもな被害地震年代表」  http://www.zisin.jp/modules/pico/index.php?cat_id=100
静岡大学防災総合センターHP 「古代・中世 地震噴火史料データベース」 http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/erice/

「新編日本被害地震総覧 増補改訂版」 (宇佐美龍夫 1996.8 東京大学出版会)
「新訂増補国史大系  日本書紀 前篇」 (吉川弘文館 2000 黒坂勝美)
「新訂増補国史大系  日本書紀 後編」 (吉川弘文館 2000 黒坂勝美)
「日本書紀 上・中・下」 (教育社 1992 山田宗睦訳) 

「新訂増補国史大系  続日本紀 前篇」 (吉川弘文館 1974 黒坂勝美)
「新訂増補国史大系  続日本紀 後篇」 (吉川弘文館 1974 黒坂勝美)
「新訂増補国史大系  日本後紀 」 (吉川弘文館 1974 黒坂勝美)
「訓読日本三代実録」 (臨川書店 1986  武田 祐吉)

気象庁HP 「過去の地震・津波被害-明治以降、我が国で100人以上の死者・行方不明者を出した地震・津波」
Wikipedia「地震の年表」 



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