国名 御代 親族関係 国造名 備考 本文・補足

92 針間 13成務 稲背入彦命(いなせいりひこのみこと)(景行皇子)孫 伊許自別命
(いこじわけのみこと)
播磨国 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に稲背入彦命の孫の伊許自別命を国造に定められた。
93 針間鴨 13成務 上毛野君同祖御穂別命児 市入別命
(いちいりわけのみこと)
播磨国 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に上毛野(かみつけぬ)と同祖の御穂別命(みほわけのみこと)の子の市入別命を国造に定められた。
94 明石 15応神 大倭直同祖八代足尼児 都彌自足尼
(とみじのすくね)
播磨国明石 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に大倭直と同祖の八代足尼(やしろのすくね)の子の都彌自足尼を国造に定められた。
95 美作 43元明 和銅6(AD713)備前を割いて美作を置く 美作
岡山県北部
諾羅(なら)の帝(元明天皇)の御世の和同六年に備前国を分割して美作国を置く。
96 大伯 15応神 神祝命7世孫 佐紀足尼
(さきのすくね)
備前邑久 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に神魂命(かみむすびのみこと)の七世の孫の佐紀足尼を国造に定める。
97 上道 15応神 元封仲彦命児 多佐臣
(たさのおみ)
備前上道 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に始めて中彦命(なかつひこのみこと)の子の多佐臣を封じて始めて国造とされた。
98 三野 15応神 元封弟彦命次 弟彦命
(おとひこのみこと)
備前御野 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に始めて弟彦命を封じて次に国造を定められた。
99 下道 15応神 元封兄彦命亦名 稲速別
(いなたけわけ)
備中下道 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に始めて兄彦命(えひこのみこと)名は稲建別を封じて国造を定められた。
100 加夜 15応神 上道国造同祖元封中彦命 中彦命
(なかつひこのみこと)
備中賀陽 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に上道国造と同祖の中彦命を封じて改めて国造を定められた。
101 笠臣 15応神 元封鴨別命8世孫 笠三枚臣
(かさのみひらのおみ)
備中 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に始めて鴨別命(かもわけのみこと)の八世の孫の笠三枚臣を封じて国造を定められた。
102 吉備中縣 10崇神 神祝命10世孫 明石彦
(あかしひこ)
備中後月県主 瑞籬の帝(崇神天皇)の御世に神魂命(かみむすびのみこと)の十世の孫の明石彦を吉備中縣国造(きびのなかつあがたのくにのみやつこ)に定められた。
103 吉備穴 12景行 和迩臣同祖彦訓服命孫 八千足尼
(やちのすくね)
備後安那 纏向の日代の帝(景行天皇)の御世に和邇臣(わにのおみ)と同祖の彦訓服命(ひこくにふくのみこと)の孫の八千足尼を国造に定められた。
104 吉備風治 13成務 多遅麻君同祖若角城命3世孫 大船足尼
(おおふねのすくね)
備中 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に多遅麻君(たじまのきみ)と同祖の若角城命(わかつのきのみこと)の三世の孫の大船足尼を国造に定められた。
105 阿岐 13成務 天湯津彦命5世孫 飽速玉命
(あきはやたまのみこと)
安芸 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に天湯津彦命(あまのゆつひこのみこと)の五世の孫の飽速玉命を国造に定められた。
106 大嶋 13成務 无邪志国造同祖兄多毛比命児 穴委古命
(あなやまとこのみこと)
周防大島 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に无邪志国造(むさしのくにのみやつこ)と同祖の兄多毛比命(えたもひのみこと)の子の穴倭古命を国造に定められた。
107 波久岐 10崇神 阿岐国造同祖金波佐彦命孫 豊玉根命
(とよたまねのみこと)
周防 瑞籬の帝(崇神天皇)の御世に阿岐国造と同祖の金波佐彦(かねはさひこ)の孫の豊玉根命を国造に定められた。
108 周防 15応神 茨城国造同祖加米乃意美 加米乃意美
(かめのおみ)
周防 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に茨城国造と同祖の加米乃意美を国造に定められた。
109 都怒 16仁徳 紀臣同祖都怒足尼児 鳥足尼
(とりのすくね)
周防都濃 難波高津の帝(仁徳天皇)の御世に紀臣(きのおみ)と同祖の都怒足尼(つぬのすくね)の子の鳥足尼を国造に定められた。
110 穴門 12景行 櫻井田部同祖迩伎都美命4世孫 速都鳥命
(はやつとりのみこと)
山口県西部 纏向の日代の帝(景行天皇)の御世に櫻井田部連(さくらいのたべのむらじ)と同祖の邇伎都美命(にぎつみのみこと)の四世の孫の速都鳥命を国造に定められた。
111 阿武 12景行 神祝命10世孫 味波波命
(うましははのみこと)
長門阿武 纏向の日代の帝(景行天皇)の御世に神魂命(かみむすびのみこと)の十世の孫の味波波命を国造に定められた。

112 紀伊 1 神武 神皇産霊命5世孫 天道根命
(あめのみちねのみこと)
紀伊国
和歌山県
橿原の帝(神武天皇)の御世に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の五世の孫の天道根命を国造に定められた。
紀伊国造(きいのくにのみやつこ、きいこくそう)
紀伊国(現在の和歌山県)を古代に支配した氏族・紀氏の長が称した称号である。
代々日前神宮・國懸神宮の祭祀を受け継いだ。
祖先
紀氏は古代から紀伊国に威武をふるっていた。
『古事記』『日本書紀』『古語拾遺』『紀伊続風土記』などの記録によると、神武天皇が近畿内平定ののち紀伊の国造に封じられた天道根命(あめのみちねのみこと)の直系子孫とされる。


113 熊野 13成務 饒速日命5世孫 大阿斗足尼
(おおあとのすくね)
伊国牟婁郡
和歌山県南部と三重県南部
志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に饒速日命(にぎはやひのみこと)の五世の孫の大阿斗足尼を国造に定められた。
熊野国造(くまののくにのみやつこ、くまのこくそう)
熊野国(後の紀伊国牟婁郡、現在の和歌山県南部と三重県南部)を古代に支配した氏族。
物部連や穂積臣(鈴木氏)と同祖。子孫は和田氏を称した。
祖先
饒速日命(にぎはやひのみこと)の後裔、大阿刀足尼(おおあとのすくね)が成務天皇の代に熊野国造となり、その子・稲比が熊野直(くまののあたえ)の姓(かばね)を賜ったという。


114 淡道
(あわじ)
16仁徳 神皇産霊尊9世孫 矢口足尼
(やぐちのすくね)
淡路島 難波高津の帝(仁徳天皇)の御世に神皇産霊尊の九世の孫の矢口足尼を国造に定められた。
115 15応神 高皇産霊尊9世孫 千波足尼
(ちはのすくね)
阿波 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の九世の孫の千波足尼を国造に定められた。
116 13成務 観松彦色止*命9世孫 韓背足尼
(からせのすくね)
阿波 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に観松彦伊呂止命(みまつひこいろとのみこと)九世の孫の韓背足尼を国造に定められた。
117 讃岐 15応神 景行帝児神櫛王3世孫 須賣保禮命
(すめほれいのみこと)
徳島県 軽島豊明の帝(応神天皇]の御世に景行天皇の神櫛王(かむくしのおおきみ)の三世の孫の須賣保禮命を国造に定められた。
118 伊余 13成務 印播国造同祖敷桁波命児 速後上命
(はやのちあかりのみこと)
愛媛県 志賀高穴穂の帝[成務天皇)の御世に印幡国造(いんばのくにのみやつこ)と同祖の敷桁彦命(しきけたひこのみこと)の子の速後上命(はやのちあがりのみこと)を国造に定められた。
119 久味 15応神 神祝尊13世孫 伊與主命
(いよぬしのみこと)
伊予久米 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に神魂尊(かみむすびのみこと)の十三世の孫の伊與主命を国造に定められた。
120 小市 15応神 物部連同祖大新川命孫 小致命
(こちのみこと)
伊予越智 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に物部連と同祖の大新川命(おおにいかわのみこと)の孫の子致命を国造に定められた。

国名 御代 親族関係 国造名 備考 本文・補足
121 怒麻 14神功 阿波国造同祖飽速玉命3世孫 若彌尾命
(わかみおのみこと)
伊予野間 神功皇后の御世に阿岐国造と同祖の飽速玉命(あきはやたまのみこと)の三世の孫の若彌尾命を国造に定められた。
122 風速 15応神 物部連 伊香色男命4世孫 阿佐利命
(あさりのみこと)
伊予風早 軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に物部連の先祖の伊香色男命(いかしこおのみこと)の四世の孫の阿佐利を国造に定められた。
123 都佐 13成務 長阿比古同祖三嶋溝杭命9世孫 小立足尼
(おたてのすくね)
土佐 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に長阿比古(ながのあひこ)と同祖の三島溝杭命(みつまのみぞくいのみこと)の九世の孫の小立足尼を国造に定められた。
124 波多 10崇神 神教えに依り 天韓襲命
(からそのみこと)
土佐幡多 瑞籬の帝(崇神天皇)の御世に韓襲命を神の教えにより国造に定められた。
125 筑志 13成務 安倍臣同祖大彦命5世孫 日道命
筑紫 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に阿倍臣(あべのおみ)と同祖の大彦命(おおひこのみこと)の五世の孫の日道命を国造に定められた。
126 筑志米多 13成務 息長公同祖稚沼毛二俣命孫 都紀女加命 肥前 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に息長公(おきながのきみ)と同祖の稚沼毛二俣命(わかぬけふたまたのみこと)の孫の都紀女加(つきめか)を国造に定められた。
127 13成務 伊甚国造同祖宇那足尼 宇那足尼 豊前・豊後
志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に伊甚国造(いじみのくにのみやつこ)と同祖の宇那足尼(うなのすくね)を国造に定められた。
128 宇佐 01神武 高魂尊孫宇佐都彦命 宇佐都彦命 宇佐
大分県宇佐
橿原の帝[神武天皇]の御世に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の孫の宇佐津彦命を国造に定められた。
129 国前 13成務 吉備臣同祖吉備都彦命6世孫 牟佐自命
(うまさじのみこと)
豊前
国東
志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に吉備臣(きびのおみ)と同祖の吉備都命(きびつのみこと)の六世の孫の午佐自命を国造に定められた。
130 比多 13成務 葛城国造同祖 止波足尼
(とはのすくね)
日田
大分県日田
志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に葛城国造と同祖の止波足尼を国造に定められた。
131 10崇神 大分国造同祖志貴多奈彦命児 遅男江命
(ちおえのみこと)
肥前・肥後 瑞籬の帝(崇神天皇)の御世に大分国造と同祖の志貴多奈彦命(しきたなひこのみこと)の子の遅男江命を国造に定められた。
132 松津 16仁徳 物部連祖伊香色雄命孫 金弓連
(かねゆみのむらじ)
不詳 難波高津の帝(仁徳天皇)の御世に物部連の先祖の伊香色男命(いかしこおのみこと)の孫の金弓連を国造に定められた。
133 未羅 13成務 穂積臣同祖大水口足尼孫 矢田稲吉命
(やたのいねき)
肥前松浦 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に穂積臣(ほずみのおみ)と同祖の大水口足尼(おおみなくちのすくね)の孫の矢田稲吉を国造に定められた。

134 阿蘇 10崇神 火国造同祖神八井耳命孫 速瓶玉命
(はやみかだまのみこと)
肥後阿蘇
熊本県
瑞籬の帝(崇神天皇)の御世に火国造と同祖の神八井耳命(かむやいみみのみこと)の孫の速瓶玉命を国造に定められた。
祖先
健磐龍命(たけいわたつのみこと)の子とされる速瓶玉命が初代阿蘇国造であったと記録されている。
速瓶玉命の奥方の蒲池媛を主神として祭った阿蘇国造神社が存在する。
健磐龍命は神八井耳命の子とされるが、朝廷に帰順した地方豪族は、神八井耳命の子孫とされる事がままあり、その一例であ瑠伴考えられる。


135 葦分 12景行 吉備津彦命児 三井根子命
(みいねこのみこと)
肥後葦北 纏向の日代の帝[景行天皇]の御世に吉備津彦命(きびつひこのみこと)のこの三井根子命を国造に定められた。
136 天草 13成務 神祝命13世孫 建嶋松命
(たけつままつのみこと)
.天草 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に神魂尊(かみむすびのみこと)の十三世の孫の建島松命を国造に定められた。
137 日向 15応神 豊国別(景行皇子)皇子3世孫 老男
(おいお)
日向
宮崎県
軽島豊明の帝(応神天皇)の御世に豊国別皇子の三世の孫の老男を国造に定められた。
138 大隅 12景行 隼人同祖 初小 鹿児島県 纏向の日代の帝(景行天皇)の御世に平らげ治め隼人と同祖の初小。仁徳天皇の御世には伏布を日佐として国造に定められた。
139 大隅 16仁徳 伏布を曰佐とし国造とする 伏布 鹿児島県 纏向の日代の帝(景行天皇)の御世に平らげ治め隼人と同祖の初小。仁徳天皇の御世には伏布を日佐として国造に定められた。
140 薩摩 12景行 景行期に隼人を鎮める。仁徳期に曰佐を改め直とする。 薩摩
鹿児島県
纏向の日代の帝(景行天皇)の御世に薩摩隼人等を討ち仁徳天皇の御世に日佐を改め直とする。
141 伊吉嶋 26継体 石井従者新羅海辺人を討った 天津水凝
(かみつけふのあたい)
壱岐 磐余玉穂の帝(継体天皇)の御世に石井(いわい)に従う者と新羅の海人を討ち、天津水凝(あまつみずこり)の後、上毛布直を造とする。
142 津島縣直 1 神武 高魂尊5世孫 建彌己己命
(たけみここのみこと)
対馬 橿原の帝(神武天皇)の御世に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の五世の孫の建彌己己命を改めて直とする。
143 葛津 13成務 紀直同祖大名茅彦命児 若彦命
(わかひこのみこと)
肥前藤津 志賀高穴穂の帝(成務天皇)の御世に紀直(きのあたい)と同祖の大名草彦命(おおなくさひこのみこと)の子の若彦命(わかひこのみこと)を国造に定められた。志賀高穴穂の帝[成務天皇]の御世に紀直(きのあたい)と同祖の大名草彦命(おおなくさひこのみこと)の子の若彦命を国造に定められた。
144 多ネ執嶋 種子島


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先代旧事本紀 巻第十  国造本紀その4
百四十四ヵ国のうち、92-144まで記載